sweet poolようやくルート一本クリアしました。以下ネタバレ注意。
プレイ前にいろんなところで「沙耶っぽい」みたいな感想を聞いていたし、実際に沙耶と似たような外見の肉塊が出てきたりはするけれど、どうやらクトゥルーものを意識して作られた作品ではないらしいことから、沙耶との関連性はあんまりなさそうだと思った。
クトゥルー絡みの固有名詞とかアイテムが出てこなかったことと、「内なる存在」が神に否定された存在だったことからそう思った。ラヴクラフト神話的な存在であれば、人間の信じるような神とかアウトオブ眼中な次元に存在しているだろうと思うので、恐怖神話は無関係かなと思った次第。
いや、あれでも十分常識の外側な存在ではあるけれど、見た瞬間に発狂するような、見た人間の価値観を根底からぶち壊すような描かれ方じゃなかったという意味においてはラヴクラフト神話の匂いはしなかったなと。古びた手帳に残された手記なんかは似た感じがしたけど、全編通して恐怖という描かれ方はしてなかったし。
個人的にはラヴクラフト神話もとして、人智の及ばぬ外なる存在として描かれてた方が嬉しかったけど、やらなかったのは「沙耶の二番煎じ」になってしまうのを避けたかったのか、淵井さんがクトゥルー興味なかったからなのか。
日常の中で変わっていく主人公の内面やら人間関係を描くことに重きを置いた話になっていたので、いつものニトロのようなアクションぽい展開を期待した人はまず肩透かし喰らうだろうけど、そういう話だと分かっていた上でプレイしていけばそれはそれで楽しめた。
キャラデザがあんまり好みでなかったため、エロと萌え視点ではあんまり見られなかったけれど、泣けるゲームでした。じわぁと。
最後に蓉司と哲雄の二人が溶け合っていく様は感涙モノでした。終わり方もなんだか寂しさとほっとするような後味を残すものだったし。理性エンドで最後に哲雄の顔見られないまま心臓の鼓動が止まるところは泣けた。
それにしても、姫谷が乱入したとき、二回ともこいつらが乳繰り合ってる真っ最中だったと思うとなんか笑えた。どうでもいいけど。
とりあえずお疲れ様~感想、興味深く読ませていただきました。
確かに沙耶の唄とは、ぜんぜん別のものですよね。
というか、ボーイズラブゲーム自体が、設定は味付けというくらいの重要度なんだなぁと思います。このへんが男性アニメファンと女性アニメファンの相違点(最大公約数)なのでしょうか。
感受性のアンテナを人間関係に向けたのが、女性向けの特性なんじゃないかなと。しかし明確なハッピーエンドがないことって、女性向けの最大公約数のボーイズラブゲームとしてはやっぱり異端なんだろうな~と思いましたよ。おなじくBLゲの欝ゲーと呼ばれている神無の鳥をプレイしてみるのも面白いかもです。
ストーリー展開で引き込ませるというよりも、心理描写に力を入れてるって印象でした。
そのせいか必然性がよく分からないシーンやら、何でそうなったのかよく分からないところが結構あった気がします。良く言えば雰囲気出してる、悪く言えば冗長というか。
そのせいか、「ああ、それでか!」とか「これがこうだかったから、やっぱりこうなるのか!」みたいなストンと腑に落ちる展開があんまりなかった気がします。そこらへんちょっと物足りなさを感じたかも。