ブラスレ二次同人の増えにくさの理由というのは、知名度もさながら、舞台が近未来のドイツであるということも大きな原因の一つであると思う。
たとえばFFシリーズのような、実在する国や地域とは全く関わりを持たない架空の世界であれば、元々存在しない世界の事なので、自分たちの暮らす世界とは勝手が違ってもかなり自由に捏造がきく。更に架空の世界の場合は、原作で非常に緻密に作り込まれていたりするし、また不完全な場合はそれぞれの書き手が自由に補うことができる。RPGだとプレイヤーの行けるところ、それこそ世界の隅々まで作り込まれている場合が多いわけで、その分情報量はアニメなど他のメディアに比べて段違いに多い。
しかしブラスレのようにドイツという実在の場所が舞台に指定されてしまった場合、よく分からないことは想像で補うということが難しくなる。ドイツの信号機はどうなっているのか? 住居の形態はどうなっている? 店の閉まる時間は? 道路交通法に当たるような法律はどうなってる? とにかく疑問は尽きない。
更に国家も世界情勢も現在とは全く違ってしまっているような遠い未来ならまだしも、「近未来」となっているのも結構曲者である。ドイツや日本、アメリカといった国家がまだ存続しているような時代で、技術の水準も現在とそう変わらないのでは、現実の世界に準拠して描くしかなくなる。
更に言えば自分のようなペーパードライバーにはバイクとか車とかの知識が皆無だったりするので、そこも苦しい。車ならまだしも、二輪の乗り物は自転車と車椅子以外はとんと縁のない生活を送ってきたので尚更である。
とはいえ、原作の方も日本人が作り、日本人が見ているドイツなので、実際のドイツを忠実に再現しきれてるとは言い難いところもあるので、そんなに厳密にやらなくても問題ないような気もするけどね。ブラスレのドイツは「ドイツ」じゃなくて「近未来ドイツ」という国だと思えば。
というかいっそ、帝政カールスラントとかにすればよかったのに。