ノベルゲームのシナリオ作成技法

ノベルゲームのシナリオ作成技法」の続刊が出ていた。去年の12月に出たものらしい。前作が非常にためになる内容だったので、届くのが楽しみである。
この人の本、いわゆる小説の書き方ノウハウ本の中では一番実用性が高い本なんじゃないかと思う。
従来のノウハウ本のような抽象論だけに終わらず、作る上での効率的なプロセスを具体的に書いているところは「技術書」としては非常にポイント高い。
PCゲームのシナリオの書き方なので、ゲームのサウンドとかスクリプト関連のところはあんまり関係なかったりするけれど、アイディアのまとめ方とか効果的な表現の仕方とかは小説にも十分通じるところではないかと思う。

作者の涼本悠一氏はCLANNADやAirで有名なkeyのライターだったそうで、そこで培ったという美少女ゲーム作りの方針なんかを見ていると、やっぱりニトロはエロゲー屋としてはかなり異色なんだなあと改めて思った。話の組み立て方とか雰囲気なんかが映画のシナリオに近いものがあるし、地の文もしっかりした情景描写と文体が多いし。
というかいっぺん、虚淵氏あたりにもこういうノウハウ本作ってほしい。「ノベルゲームのシナリオ作成技法 ニトロプラス版」とか出たら絶対買う。

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